平凡

先日、とある方にあるイベントへ誘われた。まだ先であったが配偶者も恋人もいないこの身、特に予定はないだろうという日。

なにを思ったか私は他の友人を誘っていた。

 

私は人見知りが激しい。この言い回しが合っているかどうかわからないが、とにかく初対面の人とコミュニケーションをとることが非常に苦手である。これは微妙な顔見知りでも同じである。

何が苦手なのかと問われればきっと「パーソナルスペース」への入り方が苦手なのである。フランクに接しようとしても相手が気を悪くしないだろうかとか思ってしまう。冗談は人を助けることも貶めることもできてしまう。世界は甘くない

さらに初対面の人や微妙な顔見知りになると話題に困る。自分本位な話題を話すと相手がつまらなく感じるのではないか。では興味を持ちそうな話題は何だろうか、なにもない…

 

そんなことが間々ある。たまにではない、間々あるのだ。加えて私は「ええかっこしい」である。

「ええかっこしい」の意味がわからない方はGoogleで検索してほしい、わからないことは自分で探すのだ、社会は甘くない。

うまく話題が振れない上にええかっこしいならこれはもう事故物件確定である。確実にその部屋だけ家賃が不動産屋の気まぐれサラダ的価格になっている。

 

私はいわゆるオフ会なるものを3回だけしたことがある。ある一つを除いてそんな気はなかったのだが、それを言う勇気もないまましていた。グループ、1対1、1対1の順である。目を背けず読んでほしいのだが、グループでオフ会したときは完全に空気または地蔵になっていた。そこに存在するだけ、価値など無いに等しい、掲載物のない掲示板の画びょうよろしくいつ消えても問題ないレベルであった。

ここまで初対面の人と会話することが苦手と言っておきながら、1対1になると恐ろしく口が動く。もう脊髄反射の要領である、脳など使っていない、ただ沈黙を埋めるために言葉が出てくるから不思議である。帰ってから会話内容をなぞって意気消沈するところまでワンセットである。やっかいな人間だ、持ち主自身がそう思ってるのだから間違いない。

 

そんな経緯がある私は誘われたイベントに他の友人を誘った。

今日はどうしようもないほど平凡である