整理整頓

めずらしく気分も体調も落ち込んでいないのに書いてる.

毎回毎回誰かに見せるために書いてるわけではない.文字に起こしたり,文字に起こす前に時間をかけて考えを整理することに重きを置いているから,誰かが読むだけならまだしも,感想を言われるとあまりの駄文ゆえにこっぱずかしくなる.ダサくてイタい文章だからこそ,自分の戒めにしてきたということもある.

 

今はすべきことが山積みになっているが比較的元気だから,あれこれ考える余裕がある.

恐ろしいほど狭いながらも,一人で住む分にはそこそこ満足しているアパートを,より満足させられるにはどうすればいいかとか.

小さくても構わないので本棚を欲しいなとずっと思っている.部屋の広さに不釣り合いなサイズのテレビの下に,テレビ台がわりのカラーボックスからあふれ出るほどの本の行き場を,いい加減つくらないとなと思って長い時間経っている.本を読むのに熱中していたころはかなり前になるが,あれはスマホから見える情報量の多さを知らない頃だった気がする.それでも本を買いたくなるのは,かつての本を読む楽しさを自分勝手に求めているだけかもしれない.今はスマホを開く理由や習慣ばかりつけている自分が情けなくなる.

本棚ひとつ買うほどのスペースもないから,何か買う前に何かを捨てるという順序をふまなければならない.自分でこだわって買ったものや,誰かにもらったものを捨てるのが非常に苦手だ.物に対する決断が非常に長い上,もらったものに関しては,くれた人の気持ちを思うと申し訳なくなってしまう.たぶん死ぬまで優柔不断でお人好しなんだろうな.

写真に撮ればいいという考えがあるが,写真を見返すことがかなり少ないことにはもう気づいている.あちこち旅行に行ったときにカメラで大量に写真を撮るが,「ファインダーを覗いて撮るという行為が楽しい」で終わってしまうため,SDカードの中身もPCのフォルダも増えるだけでアクセスした覚えがかなり少ない.誰かに見せたり,アカウントのアイコンにするとかの使い道など何も考えていないからこそ,見返すことが少ないのかもしれないが,自分を表現するとか未知の理由のために写真を撮っていないからこれはこれでいいのかもしれない.自分に酔っているという言葉は,大嫌いな言葉なのでそうならないように慎重に生きているが,他人から見れば酔っているように見えるかもしれない.大層醜い人間だろう.

バカでかいコルクボードを買って気に入った写真を貼るという考えもあるが,ここでも優柔不断でお人好しな自分が顔を出してきて,どの写真を見ても撮ったときの記憶を思い出すし,だからこそ選びきれない.だいたいバカでかいコルクボードを置く場所すらない.

山積みになっているCDや,好きなアーティストのポスターもどうにかしなければならない.本当はスマホを眺めるよりも,自分の好き・好きだったジャンルや物事の情報があふれている自分の家を整理しているほうが幸せな時間かもしれない.よく言う,大切なものは最も身近にある好例だろう.

それでもスマホを眺めてまどろんでしまうのは,あまりにも手軽だからだろうな.好きなものに情熱を注ぐには想像以上に十分な気力・体力を必要とする.スマホを見ると好きでもない情報も流れ込んでくるが,それ自身が良いアクセントになっているのだろう.素面の時にはくだらないと言って手放すことでも,それにハマっている間は気づけないのか.自分を見る自分にずっと縛られて生きているが,肝心な時に働かないのは大いなる欠陥だ.

日々の生活でいえば,最近は好きなスポーツを見るのに時間が足りないという,うれしい悲鳴があがっている.見ているスポーツはいくつかあるが,すべてのオフシーズンがかぶらないのは非常に運がいい.でもそれにのめりこめばのめりこむほどに,戦術・戦略等を知れば知るほどに「なにが起きているのかよくわからないが,とにかくすごいことが起きている.なにはともあれ自分の応援しているチームに良い結果をもたらしているのが嬉しい」という純粋に喜ぶ感情を噛みしめる時間が少し減っている気がして,困ってしまう.「戦術は香辛料」という言葉があるが,見ている目的をはき違えている気がするし,同じ趣味をもつ人間が身近にいないため,相談はおろか話し込むこともできないでいる.でも知識を得ることに関してはただの一般人の趣味レベルであり,明確な目標がないため,これはこれでいいのかもしれない.

趣味が増えれば増えるほど,得たい情報が増えるからこそスマホにいっぱい頼って生きてしまうんだろうな.

 

家の中の光景も自分とスマホとの関係性も同じで,何をどうかすれば全部解決するなんてほど甘くないし,うまくいかないのだ.